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純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2005年11月のニュース一覧
▼[2005.11.29]人間の使命
▼[2005.11.27]unrighteous act...
▼[2005.11.25]尊重すべきもの
▼[2005.11.23]サヨウナラの季節
▼[2005.11.21]本のカタチ
▼[2005.11.19]街にあるもの
▼[2005.11.17]学校の,役割
▼[2005.11.15]断末魔夜
▼[2005.11.13]疑いの蹄
▼[2005.11.11]生誕の祝杯を
▼[2005.11.09]選択肢のある生活
▼[2005.11.07]あしたの本の在り方
▼[2005.11.05]それで,十分
▼[2005.11.03]ネットショップの価値
▼[2005.11.01]あとは,だけだ

■2005年12月のニュース一覧
■2005年10月のニュース一覧


 
[2005.11.29]
  人間の使命


 ▼'Google': An interesting read on a powerhouse company(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/2005-11-13-google-book_x.htm


 人間には,常になんらかの使命があった。山の向こうを知ることだったり,海の向こうを知ることだったこともあるし,月の地を踏むことだったときもある。いまは,もっとわかりやすく,切実なほどの使命がぶらさがっている。

quote:「会社の名前は英語以外ででも,語彙として加えられている。ドイツ語ではゴーゲルテ,フィンランド語ではゴーグラタ,日本語ではググる,と」。デービッド・バイス氏の著書「ザ・グーグル・ストーリー」の一節だ。グーグル社にはさまざまな面白いところがあり,たとえば従業員に無料のランチを提供するための一流シェフ,チャーリー・エアーズ氏を雇っていた。グーグルは世界最大のコンピュータ・システムを動かしているとも云われ,一部の人はグーグルを次のビッグ・ブラザーとみなしてもいる。

 グーグルのニュースは本当に多い。いくつかのニュースサイトをまわっているだけでも,少なくても数日に1回は必ずグーグルの名前をみる。1998年の創業と云うから6年ちょっとしか経っていないのに,これだけのパワーをみせているのは,なにかしらの理由があるのだろう。できればひとつの会社だけにかたよることはしたくないと思って暮らしているわたしだけど,実際のところ,グーグルで検索しないで過ごした日と云うのはもうずいぶんと,ない。

 世界のすべてをインデックス化する,それには時間がかかるのでそれが可能になるのは2310年だとし(過去記事),それがグーグルの使命だと云う。きちんとインデックス化されていないいままでの世界は,なにもかもが不完全で,どぉしてそんな世界が成り立っていたのか不思議でしょうがない。ぃゃ,そんなのは社会と云えもしないものだった。インデックス化を成し遂げるのがグーグルかどぉかは知らないけど,でも,それまで人間がやらなければいけないことが続くのは,確かだ。



 
[2005.11.27]
  unrighteous act...


 ▼Firestorm rages over lockdown on digital music(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/computersecurity/2005-11-13-digital-rights_x.htm


 iTMSとやらで曲を買うことが,時代を先取りした正しいことだとか云っている人たちがいるが,それは,人殺しと同じである。

quote:ニューヨーク大学2年生のインガ・チェルニャークさんとダイアナ・ローゼンソールさんは先日,キャンパス近くでデモに参加した。デモはイラク戦争や政治的問題など,学生がよく抗議する問題でなく,DRM(デジタル権利管理)に反対するものだ。パソコンで自由にコピーすることを難しくするDRMは,マイクロソフトのウインドウズ・メディア形式のファイルをデジタル音楽の世界でもっとも人気のあるアップルのiPodで再生できなくする。また,DVDがコピーできないのもそのせいだ。DRMはここ数週にわたって,ソニーBMG社に集中砲火を浴びせた。同社は先日,DRMを組み込んだ音楽CDであるルートキットがコンピュータウイルスに弱いことを認め,莫大な非難を浴びた。

 実際のところ,この世にまともなDRMなんてものはひとつもない。それは,マイクロソフトのウインドウズ・メディアでも,アップルのiTMS(iTunesミュージックストア)でのフェアプレイでも,どれも同じだ。どれも,クズである。過去にあったすべてのDRMも,これから登場する新しいDRMも,どれも最低のでき損ない製品であることに変わりない。だから,DRMを取り除くという行為は,マトモな製品に作り直すことであり,真っ当な行為である。DRMを取り除くのが違法であるなんて法律は,人を殺してダンボールに詰めることが正しいと云うのと一緒である。

 記事中にもあるが,DRMはアップルやレコード会社がやっていることで,ミュージシャン自体には関係ない,とミュージシャン自身は云うかもしれないが,ファンはそぉは思わない。ひどいことをしているのは,ミュージシャンだと考える。それは事実と異なるのかもしれないけど,でもそれでファンを止める人がいても別におかしいことぢゃない。そんなひどいレコード会社やiTMSを選んでいるミュージシャン自身に責任があることで,作品の真っ当な発表の場は,ほかにも選択肢があるからだ。そぉ云えば,日本でもなんかそんなCDみたいなものが発売されていたことがあったような気がするな。もぉ名前もおぼえてないけど。あんなでき損ない製品を出してた人たちやミュージシャンは,なかったことにしてるのかもしれないけど,ソニーBMGがここまで非難を受けているいまこそきちんとどんな言い訳をしてくれるのか,聞いてみて欲しいね。わはは。



 
[2005.11.25]
  尊重すべきもの


 ▼World wants more say in control of World Wide Web(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/techpolicy/2005-11-13-icann-control_x.htm


 国ごとの法律なんてものを,まもる必要が,なぜあろうか? そして,国自体,なぜ必要だろうか?

quote:誰がインターネットの技術的基礎部分を制御するかについて,議論が行われている。いまは米国に拠点を置くグループがそれを行っているが,たくさんの国がその権利を要求している。最悪のシナリオは,DNS(ネームサーバー)が分裂してしまい,「www.usatoday.coom」とアドレスを入力した他国の人がUSATODAY.com以外のページを参照してしまうことだ。現在DNSは米国の非営利団体のICANNが制御しているが,ICANNは夏にアダルトサイト向けの「.xxx」アドレスを導入しようとし,ポルノを合法化するものとして多くの抗議を生んだ。たくさんの国では国連の管轄下がICANNの役割を引き継いで欲しいと思っているが,そのコンセンサスはほとんどできていない。多くのIT企業はICANNの発展が生まれることは素晴らしいが,新しい組織の創造や変化は不安定を生むとして反対している。

 別の話をする気はないけど,無修正のエロ画像やエロ動画などは,ネットによってあっさりみかけるようになっている。ポルノに反対する人も世の中にはいるのかもしれないけど,米国では別に違法でないことであり,それをみてから日本のモザイクをみると,なんだよこれは,と思って当然となる(と思う)。これは別にエロの話だけでなく,言論が抑圧・規制されている中国のような国も世界にはあるし(過去記事),そんな国からするとネットワークの自由さは,あきれるほどの混乱を生んでいるものとも云えるのかもしれない。

 だから介入して規制したいのはその通りなんだろうけど,んぢゃあ米国のポルノにモザイクが入るかというとそんなことが起きるわけがない。別にICANNが米国商務省とつながっていようとどぉでもいいし,現在のネットがおかしくなる可能性があるなら,ICANNによるネームサーバー支配に変更を加えるべきだとも思わない。それよりだったら,いっそのこと日本の法律など全〜〜〜部なくしてもらってかまわない。非国民と呼ばれるのならそれでいい。_わたしは法律を守るよるも,ネットの自由を尊重します_。



 
[2005.11.23]
  サヨウナラの季節


 ▼Daemon Tools v4.00 released(afterdawn.com)【英語】
  http://www.afterdawn.com/news/archive/7032.cfm


 あえて代わりのメディアと呼べるものをあげるならば,それは,1000ベースTXのLANラインでしかない。

quote:11月14日にポピュラーなソフトであるデーモン・ツールズが,バージョン4にアップデートした。このソフトは,CDなどのイメージをマウントするフリーソフト。インストール時にデーモン・ツールズ・サーチバーというアドウェアをオプションとして選択するようになった。新しいバージョンはafterdawn.comのページからもダウンロードできる。

 デーモン・ツールズはウインドウズのソフトだけど,話はマックOS X。マックOS XだとOSEx(キャッシュ)というツールでDVDビデオのイメージを作成でき,なんのソフトもインストールしなくても,システム標準でそのイメージをマウントできてDVDプレイヤーなどで再生できる。ウインドウズのファイル共有で流れていることが多いISOイメージも,そのままマウントできる。ウインドウズもシステムとしてイメージのマウント機能があってもよさそうなものだが,最後のメジャーアップデートだったXP SP2は昨年秋のことだし,次期OSであるウインドウズ・ビスタは来年末とも云われているなか,やっぱりデーモン・ツールズにはもう少し常駐してもらうことになりそうだ。

 マックOS Xでは音楽CDをウインドウズのEACのように,そのままバックアップする方法がないので(わたしが知らないだけかもしれないけど)MP3で満足しているけど,DVDはイメージに,本は炊き出してJPEG画像にしている。すべてはファイルとしてハードディスク内に収まっていることになり,よくよく考えると本もCDもDVDも,全部直接手に取ることは最初の1回だけだ。そうか,全部そうなるんだ,と気付く。本もCDもDVDももうなくなるだけだし,その次のメディアなんてたとえ登場してきても普及もせずに終わる。メディア,と呼べるものの最期にわたしたちは立ち会っているんだなとマウスをいじくりながらぼんやりと考えている。



 
[2005.11.21]
  本のカタチ


 ▼Talking books' 70th anniversary(BBC NEWS)【英語】
  http://news.bbc.co.uk/1/hi/technology/4407672.stm


 本はあした,どうあるべきか,考えたい。

quote:英国での,視覚障害者に7500万冊以上のオーディオブックを提供するサービスは,70回目の誕生日を迎えている。英国視覚障害者協会(RNIB)のこのサービスは,1920年代にLPレコードで始まり,現在はCDで毎年200万冊が刊行されている。このトーキングブック・サービスは,第一次大戦が始まりといわれる。戦場で盲目になった人たちが,点字を学ぶのはとても難しいことだった。RNIBは1926年にLPレコードで実験を始めた。LPレコードが音楽業界で扱われるようになったのは,RNIBのおかげもあった。しかし発売は1930年代になり,1935年11月7日にふたつのタイトルが発売された。1960年にはカセットテープによるトーキングブック・プレイヤーが市場に出た。現在,トーキングブックひとつには2500ポンドのコストがかかり,レコーディングに5日間かかる。

 何度か,公立の図書館で小説などの朗読を録音したカセットテープが陳列されて貸し出されているのをみたことがある。だが,そんなにたくさんの種類があるわけでなく,実際に借りていく人をみたこともない。本屋で,そのようなレコード,カセットテープ,CDが売られているのもあまりみたことがない。ぃゃ,カセットが売られていたことはあったかもしれないけど,視覚障害者のためにひとつのサービスとして根付いてはいないと思う。そんな社会のなかにいると,年間200万冊ものトーキングブックが発売されているのは素晴らしいことと思えてしまう。

 機械によって自動的に文字を読み上げることができれば,このサービスはより普及するかもしれないが,日本語ではそれはかなり難しい。iTMS(iTunes ミュージックストア)では,日本でもオーディオブックのカテゴリーがあるが,まだまだ本当に商売として成り立つほどの数の本があるとは思えない。しかもよくよくみると,オーディオブックはドラマCDとか落語とかばかりで,普通に発売されている本の朗読版なんてほとんどない。残念なことだ。あえて云えば,本はもう,本屋で売るものではなく,全文をネットワーク上で利用できるようなカタチに姿を変えるときにきている。そのときにオーディオとして発売するのも,iPodなどがこれだけ売れているいまなら,ユーザーにフィットするカタチだと思う。結果的に,視覚障害者もそれを利用できるようになるのだから,望ましい未来のひとつだと思われるが。



 
[2005.11.19]
  街にあるもの


 ▼Google Wins Key Wi-Fi Lease(PC Magazine)【英語】
  http://www.pcmag.com/article2/0,1895,1887581,00.asp


 普通の街とは,そういう街のことを云う。

quote:検索エンジンの巨人,グーグル社はインターネットプロバイダーのサービスを提供する方向へ,ひとつの引き金を引いた。マウンテンビューの市議会は15日に満場一致で,グーグルがWi-Fiのネットワークを構築し始めるのに必要な5年間の資産リースを承認した。グーグルはWi-Fiでの無料接続サービス提供を行なうことに傾いているが,まだその最終決定は行なっていない。

 グーグルのWi-Fiでの無料ネット接続提供は,カリフォルニアでもテストされているらしい(eWEEK.comの記事)。日本ではヤフーBBが,マクドナルドなどでのWi-Fiサービスを有料で始めたが,グーグルのカリフォルニアやマウンテンビューでのテストのような無料での提供が始まれば,また状況は一変してしまうだろう。プロバイダーと契約してお金を払って接続を受けるのが一般的な現在では冗談のような話にも聞こえるが,でも,将来的にはどこでもフリーな接続環境がついて回るのは当然のことになる。

 いつも決まった机に座ってなくちゃ,ネットが使えないなんて,そんな場所で人間が生きていけるわけがないのだから。携帯電話の普及は,ある意味,それの前触れである。どこでも人はメールの受け取りを知って読めなきゃいけないし,さまざまな情報にアクセスして情報を得られなきゃいけない。まぁそんなものに高額な値段をふっかけている日本の携帯電話会社はバカでしかなく,近い将来潰れるのは目にみえている。数年後の世界の街とは,そうなるのだから。



 
[2005.11.17]
  学校の,役割


 ▼A low-cost laptop for every child(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/techinnovations/2005-11-15-one-laptop-child_x.htm


 学校の,大切な,役割の,ひとつが,これだ。

quote:MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボのネグロポンテ氏のチームによる取り組みは,OLPC(ワン・ラップトップ・パー・チャイルド)の計画をより強く進めている。100ドルのラップトップを作るために,これまでに生産経費を130ドル未満にまで絞り込んだ。節約のためにOSは無料のリナックスを使い,フルカラーで無線でのネット接続ができる。グーグル社AMD社を含む5つの会社のスポンサーは,OLPCに200万ドルを補助している。マサチューセッツ州のミット・ロムニー知事は州の50万人の中高生にラップトップを配布する5400万ドルの計画を提案した。

 過去記事でもとりあげたこのニュース,少しずつ前進していて,やはり実現してくれるように強く願ってしまう。金があるからネットが使える,という環境はふさわしいものではない。すべての学校(小学校から大学までのすべて)は,校内で生徒・学生が自由にWi-Fiで接続できる環境を整えるべきであるし(それがないような場所はもう学校とは呼べない),それに接続するためのデバイスはできる限り安価ですべての生徒・学生に提供されるべきである。それが生活のためにも,学習のためにも,それ以上に,生きるために,必要なんだ。

 いままでは,図書館が同じような役割をになっていた。いつも手元に置いておいて参照するような本は買うことを求められたが,でも,多くの本と出会う機会は,学校の図書室や公立の図書館が与えてくれることが多かった。それと,まったく,同じように,ネットワークが与えられるべきときが来ている。生きる,ということは,ネットワークを使用するということと同義である。そしてネットワークには,すべての情報が保管されている。学校は,すべての子どもにそれを与えるために存在するもの,である。



 
[2005.11.15]
  断末魔夜


 ▼First Intel Macs on track for January(AppleInsider)【英語】
  http://www.appleinsider.com/article.php?id=1368


 終えるにふさわしい夜も,ある。

quote:アップル社は1月の早い時期にインテル・プロセッサーのマックを発表するために,順調に進んでいる。2006年中ごろまでに最初にインテルベースのマックを導入すると先に発表していたが,1月のサンフランシスコでのマック・ワールド・エキスポで発表がありそうだ。驚くことに,その最も信頼できる筋はその発表が,最近アップデートしたばかりのiMacとパワーブックだと云う。冴えない速度増加だけに留まっていたパワーブックも販売の勢いを維持するために,1月の第2週にインテルiMacとともに発表され,2月中に出荷されるよう取り組んでいると云う。

 いまマックを買うべきかどうか迷っている人がいるなら,ほとんどのユーザーはやめとけと云う。いまPowerPCのチップのマックを買うのは,大昔のマックを買うのと同じだ。いま使うだけならいいが,将来も使えるとは思うべきではない。来年出るらしいインテル・マックではPowerPC用に売られていたソフトがエミュレータで動くようだが,快適に使えるなんて思うのも間違いだ。もし1月にインテル・マック発売の発表があるなら,iTunesを始めとするiLifeのソフトもすべて更新される。それは,インテルへの移行を決めたアップルの当然の義務である。

 多くのマック・ユーザーにとっては,OS9のクラシック・マックからマックOS Xへの移行と同じ被害を受けることになる。そのとき消えたたくさんのソフトウェア・メーカーがあったことは,しがない戯れ言にしかならないが,さらにマックOS Xに移行してからも,たくさんの新規ソフトウェア・メーカーが1個か2個のソフトを出しただけで消えていったのをたくさんおぼえている。日本でも,マックのソフトを作ってますなんて面と向かって公言できるような会社は稀だ。片手間で作ってるか,暇だから作っているような会社しかない。インテル・マックに乗り換える意識のない人は,選択する夜風が冷たくなってきているのを感じているはずだ。



 
[2005.11.13]
  疑いの蹄


 ▼Sony suspends rootkit DRM(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/11/12/sony_suspends_rootkit_drm/


 「音楽なんて,もう買うもんぢゃないってことを,自ら証明したようなものだね」。「ちいさな疑いで,関係を終わらせるなんて,簡単なものさ。だろ?」。

quote:ソニーBMG社は,英国の会社によって開発されたルートキットと呼ばれるDRM(デジタル権利管理)技術を使用した音楽CDの製造を中止すると述べた。が,同社はルートキットについて謝罪を拒否,すでに約20枚のルートキットを使用したCDの回収についても辞退した。同社の発表した声明はここで,シマンテック社からのルートキットによって起こり得る問題を取り除くツールはここで入手できる。

 ルートキットは,マルウェアと同じだと云われる。つまり,ウイルスやワームと同じだということだ。商品にウイルスみたいなものを混ぜて売り出すなんて,人間として最低なんぢゃないかと思うのは,実際に売り物が店頭に並んだ米国などでも一緒で,当たり前だが,人非人として非難を受けている。最初はウインドウズだけが被害を受けると云われていたが,どぉもマックOS X用のいかがわしいソフトも入っているようなことが伝えられる(p2pnet.netの記事)。

 「そんなの,ユーザーを信じてないってことぢゃない? そんなに,iPodが売れているのが気にくわないのかなぁ? みんなそう思ってるよね。結局,ソニーって会社は人のパソコンをぶち壊す会社だってことなんだな」。「あなたがわたしを疑うのなら,残念だけど,わたしもあなたを疑う。そして,そのちいさな疑いがあれば,わたしたちは一緒にいない方がいいかもしれない。そうやって,仕事の知り合いでも,男と女でも動いていくものよ。残念だけどね」。



 
[2005.11.11]
  生誕の祝杯を


 ▼Google restarts online books plan(BBC NEWS)【英語】
  http://news.bbc.co.uk/1/hi/technology/4395656.stm


 グーグル・プリント・プロジェクトの停止(過去記事)から2ヶ月ちょっと。これが,本当の,紙の本の_終わり_だ。

quote:グーグル社は,何百万冊もの本をデジタル化してネット上で検索可能にする,論争の的となっているグーグル・プリント・プロジェクトの計画を再開しようとしている。著作権の侵害を理由に出版社と著者は反対し,法的圧力をかけているが,検索の巨人は絶版の本に集中するように,ブログで述べている。グーグル社は反対を受けて8月にそのプロジェクトを凍結したが,10月中旬に米国出版社協会(AAP)から訴訟を受けた。また,著者協会も著作権侵害でグーグルに集団訴訟を起こしている。グーグルはブログで,「我々はほとんどがすでに著作権のない本で,わずかな新しい本を含む図書館の棚から,作業を始める」と述べている。

 紙の本がなくなるまでに,あと何年かかるだろうか? 数年の時間がかかることは諦めるとして,しかし,あと数年で十分だ。数年後には,たぶんPDFになる可能性がもっとも大きいが,そのファイルフォーマットで本は売られ,わたしたちはそれを購入し,パソコン上でその本をめくってテキストを読み,画像をみることになる。アマゾンの先日の,本文内容を検索できるようにし,ページ単位で本を売る計画の発表も(過去記事),アマゾンは直接は云わないが,紙の本の終わりへと,コマを進めるひとつだ。

 そして,マイクロソフト社は英国図書館とともに,10万タイトル,2500万ページを同社の本検索サービスで来年利用できるようにすると発表した(The Registerの記事)。もう,あしたの本の利用方法はすでに決まっており,出版社だろうと著者だろうと,そんな人間たちが口をはさもうとしているような利用方法など誰も望んでいないのだ。グーグル・プリント・プロジェクトの再開は,紙の本を燃やし尽くし,永遠に読み継がれる確かな未来の本をこの世に生み出すことになる。わたしたちは,その新しい本の生誕を祝う,カクテル・グラスにワインを注ぎ入れる準備をしよう。



 
[2005.11.09]
  選択肢のある生活


 ▼Firefox gains ground on IE(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/11/03/browser_survey/


 「雨の中,傘を差さずに踊る人間がいてもいい。自由とはそういうことだ」(THE ビッグオー #13)。「選択肢のないものを,生活とは呼ばないんだよ」。

quote:ウェブ解析会社のワンスタット・コム社によると,10人のウェブサーファーのうち,ひとりはファイアフォックスを使うようになった。ファイアフォックスのシェアは2005年4月から2.82%増加して,11.51%になった。でもマイクロソフト社のインターネット・エクスプローラ(IE)は85.45%で,まだ世界のブラウザ市場を支配している。不思議なことに,ファイアフォックスの使用割合は,米国が14.07%,カナダが16.98%で英国の4.94%よりも人気がある。

 1位2位以下はがくんと下がって,3位がマックのサファリで1.75%,続いてオペラの0.77%,ネットスケープの0.26%となる。IEの独壇場なのはもちろん変わらないんだけど,それでもファイアフォックスが10%以上を得ているのは大躍進と云っていいだろう。3年前の同じ調査では,95%がIEだったんだから(The Registerの記事),10人に1人という割合はまだ少ないと感じるかもしれないけど,出来過ぎとも思えるほどだ。

 わたしは以前,ウェブページ制作を仕事にしていた。HTMLとかJavaScriptとかでページを作っていたことが多かったけど,そのとき確認のためにブラウザでみるのは,IEだけでよかった。IE以外のブラウザでページがみられるなんて,よっぽどなときでなければなかったからだ。それが不幸だったのか幸せだったのかはよくわからないけど,さまざまな理由でブラウザを選べる状況にある現状は,幸せと思う。オペラもフリーウェアとなって選択肢のひとつとして大きくなってくれたし,IEやサファリなんて,OSのおまけで付いてきたようなブラウザを好きこのんで使い続ける必要はないだろう。



 
[2005.11.07]
  あしたの本の在り方


 ▼Soon you can buy a book on Amazon, read it online(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/products/books/2005-11-03-amazon-pages_x.htm


 紙の本はあしたにでも全部なくなっていいが,本という存在自体は,残ってもいい。いまのような便利さのないカタチでなければ。

quote:アマゾン社は,アップルが音楽で行ったことを本でやろうとしている。同社は紙の本を購入したユーザーが,本の内容にオンラインでアクセスできるサービスを来年始める。また,ペイパービューのテレビのように,ページ単位で本を販売するサービスも始める。グーグル社は図書館の本をスキャンして検索できるようにすることで,米国出版社協会(AAP)と米国作家協会から提訴それている。グーグルはそれが公正な使用だとし,グーグル・プリントで公共性のある本の提供を始めた。AAPの関係者はアマゾンのサービスに対して歓迎しているとし,デジタル環境を受け入れる気はあるが,出版社と著者に対する尊敬がなければいけないと述べた。

 「ラルカってどんだけ本を持ってるの?」「ぇ。あー,どうだろ。数えたことがないからわかんないけど,読んでない本を読み出したら,5回ぐらい人生を送れそうだね。あはは」「なんだそりゃ」「でも,昔だったら本の置き場所に困るところだろうけど,いまはネットワーク上に置いとけるしね。1冊まるごと必要ない本は,必要なページだけ買えばいいし。どこにあったテキストがわからないなら,すぐに検索できるし。まぁ助かってるかな」「いまの時代ぢゃなかったら生きてけないよ,きっと」「そんなぁ。…まぁそぉかもしれないけど」。

 AAPの発言は,正直に受け取るべき言葉ではなく,勝手なことすんなという態度の方が前に出ている。本当は,本の1ページ単位の販売にしても,本文内容の全文検索にしても,出版社自身が始めなければいけないことなのに,いまだに始めたという話はまったくなく,グーグルなどに文句を云うことしかできてない。ホント,本なんかもう全部なくなってもいいのかもしれない,と思う。最近,買ってきた本を解体して1ページずつスキャンし(いわゆる炊き出し),JPEGファイルとして保存し,読むことが普通になってきた。JPEGなので内容の検索はできないが,閲覧も楽だし,なにより場所をとらなくて助かる。知り合いにみせるために渡すのも簡単だ。ファイル共有でもたくさんの本が流れるようになってきてるし,出版社がなにもしないなら,ユーザー主導で世界を作っていけばいいだけだ。



 
[2005.11.05]
  それで,十分


 ▼Nokia Linux-based web tablet on sale at last(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/11/04/nokia_770_ships/


 必要なものは,限られている。だから,これで十分なんだ。

quote:フィンランドの巨人,ノキア社は自身のウェブサイトでリナックスをベースとするインターネットタブレット,ノキア770の出荷を始めた。ちょっと遅過ぎだ。770は5月の発表時は第3四半期に出荷の予定だった。このデバイスはノキアの携帯電話技術は不足しているが,代わりにWi-Fi(802.11b/g)とブルートゥースに頼る。ソフトはウェブブラウザ,メールソフト,ネットラジオ,ニュースリーダー,PDFビューアなどを含み,ブラウザは多くのメディアタイプをサポートする。14.1×7.9×1.9cmの大きさで230gの重さ,ノキアによると3時間のブラウジングができるバッテリーだとのこと。欧州では360ユーロ(約5万400円)で発売中だ。

 ウェブでみかける画像はもちろん,アニメーションGIFもBMPもOK。音声はMP3もAACも大丈夫なので,MP3ラジオも大丈夫なんぢゃないだろうか。ノキアと云っても電話のための機能はまったくなく,確かに「インターネットタブレット」という言葉以外のなにものでもない。実際のところ,数年後には一般回線の電話も,携帯電話も必要なくなる,それ以前に,存在していないのだから,いまのうちにインターネット専用デバイスに手をつけておくのは正しいし,当然のことだ。そして。

 もちろん,現在のパソコンがあればそれで十分だろとなるけど,パソコンはできることが多すぎることは多すぎる。一般的には,ウェブ上から自由に情報を入手し,メールに目を通し,必要であればメールを送り,フラッシュ(SWFファイル)で動画が公開されていればそれもみられるし,MPEG4,MPEG1,3GP,H.263の動画もサポートされているので,みられるネット上にある動画は多い。それで,十分ぢゃないか? と云えてしまうだろう。早く,日本語版が発売されて欲しい。日本の不幸な携帯電話環境で,まったく商売ができていない日本支社は,さっさと携帯電話端末以外に目を向けた方がいいだろう。



 
[2005.11.03]
  ネットショップの価値


 ▼Amazon.co.uk falls off the web(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/10/31/amazonuk_offline/


 わたしのテキトーでイイカゲンな予想をひとつ…。「15年後,街中を歩いていて存在するお店は,料理を提供する店だけだ。なにかモノを売っている店なんて,ひとつも,ありゃしない」。

quote:10月31日に,アマゾン.co.ukがダウンして接続できなくなっていた。午後には回復したが,アマゾン.co.ukのスポークスマンは,どんな問題が起こっていたのか,わたしたちに話してくれない。だがThe Registerの読者はそんなに寡黙ではなかった。アマゾンの今回の問題は,.co.ukだけでなく,.com,.fr,.de,.caのアマゾンでも起きていた。それらすべてのアマゾンは207.171.…というIPアドレスである。それがハックによるものか,単なる間違いによるものか,誰かわかる人がいたら教えて欲しい。

 わたしもこの記事を読んで,アマゾン.co.ukにアクセスしたときは,ちょうどアクセスできないときだった(pic)。その後も直っているかとたびたびアクセスしていたが,なかなか表示されずにエラーメッセージだけが出ていたのだが,半日ほど経って問題なく接続できるようになり,いまはもう直ってまったく普通にアクセスできるようになっている。

 こんなことがあると,いつも,だからネットは…とか云いだす脳味噌の足りない人が出てくるんだけど,そういうときはその人の家の近所にあるコンビニでもスーパーでも,店員を皆殺しにするか店の入り口をハンマーでぶち壊せばいい。ネットだから防ぎようがなく起こることなのではなく,管理さえこなせば一般の店舗よりもこのようなことは起こらないのがネットワーク上の店舗だ。だから,中途半端にネット上で店を出していたり,マトモなシステムを作ろうともしてないネットショップを除いて,わたしたちはそれを利用する。そう。アマゾン.co.ukもそのシーズンであることが前面に出るようになったが,そろそろクリスマス・シーズンだ。



 
[2005.11.01]
  あとは,だけだ


 ▼Letters and e-mails share pattern(BBC NEWS)【英語】
  http://news.bbc.co.uk/1/hi/sci/tech/4385236.stm


 もしこのふたりが,同じ時代に,同じ言語で,暮らしていたなら。それは夢想でしかないけど,世界はちょっとだけ,違うものになっていたかもしれない。そして,ふたりのメールボックスは。

quote:研究者によると,チャールズ・ダーウィン(ウィキペディアのページ)やアルベルト・アインシュタイン(ウィキペディアのページ)は,紙の郵便をまるで電子メールのような法則性で利用していたと云う。ダーウィンは生涯で少なくとも7591通の手紙を送り,同じ数の返事を受け取っていた。アインシュタインは1万4500通以上の手紙を送り,1万6000通以上を受け取った。彼らは10日以内には急を要する問題に対処することを知っており,その速度は現在のユーザーの電子メールでのより速い応答法則に似ている。

 もし現在に,ダーウィンやアインシュタインがいたなら,彼らは膨大な量の電子メールを受け取り,送り,研究を進めていただろう。もちろん,彼らがほかの研究者などと科学的な理論の伝達・受信だけに郵便を使っていたわけではないと思う。まったく研究と関係のない,プライベートな手紙もたくさんあっただろう。だが,科学的な理論の伝達や,情報の共有がとてつもない頻度の紙郵便で行われていた,そんな時代があったことは,昔話として残しておいてもよいだろう。そして。

 それが現代は,すべてネットワークによってまかなわれている。自分がいままでに送った手紙(郵便)の数など,両手の指で収まってしまう人だっていてもおかしくないと思うが,メールの数は記憶できてないだろう。それは,ダーウィンとアインシュタインの途方もない郵便の数と同じである。彼らが郵便で行なっていたことがすべて電子メールですみ,そして,より多くの情報の伝達と共有が行われる土台が,もうできている。あとは,それを使うように,すべての理屈を変えてしまう,だけだ。



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